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現代陶磁彫刻の創作における中国文人的理想の応用

梅 法釵

審査委員:
豊福 誠 片山 まび 三上 亮 島田 文雄

 この論文では、現代陶磁彫刻及び中国文人画における理想の定義を述べ、中国文人画における理想が現代陶磁彫刻の創作実践での意義及び可能性を重点的に述べた。まず、著者は「中国」の「文人画における理想」を自分の現代陶磁彫刻創作に取り入れる原因を説明する。
本稿では文人画の理想を整理し、文人画の理想の基本的な特徴を見つけ出し、文人画の理想における代表的な情趣をまとめたい。自分の命に対する感想及び芸術観に基づき、伝統文人画の理想を現代陶磁彫刻創作に結びつけることで、伝統文化が陶磁工芸材料で応用される可能性を探求する。
博士論文の第一章では、自分の作品を二つのサイズを選んで創作する原因を説明する。サイズの大きい「現代陶磁彫刻」とサイズの小さい「写意磁器小品」が具体的に何を指すこと、及び現代陶磁彫刻と伝統彫刻との区別を述べる。それから第二章では、文人画の定義を整理し、文人画の理想を分析することで、現代陶磁彫刻と伝統彫刻との区別を述べ、文人画の理想が現代陶磁彫刻創作での実践的な意義を導き出す。第三章では、中国文人画の理想が現代陶磁彫刻創作における実践的な意義を紹介する。第四章は本論文の主要部分である。まず第一節で作品が如何に「文人画理想」を表現するか、及び作品で表現される「文人画理想」が何かを説明する。次に第二節で作品の創作理念に基づき、作品の材料選定と製作工芸の流れ及び作品の創作を説明する。第三節で、今回の博士卒業展示会を例として、作品の展示空間及び作品今後の生存環境について考察する。
中国文人画は中国及び東アジアの美術史では、多く研究されているが、文人画の理想を陶磁工芸創作と結びつけて研究するのは新しい課題である。現在調べられる資料から見れば、初めての挑戦になるはずである。このような文化を工芸と結びつけて創作と研究をするのは、工芸と技法をメインとする工芸学科では積極的な意義を持っている。
工芸

現代陶磁彫刻の創作における中国文人的理想の応用

梅 法釵